大阪教育大学 教育学部学校教育教員養成課程 音楽教育コース 教授 田中 龍三 先生
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30分のミニ講義を聴講しよう!これからの学校に求められる音楽科の教員
今の学習指導要領には、学習の主体が子どもにあることが示されています。知識や技能を子どもに教え込むのではなく、子どもが、友だちや先生とかかわって、考えたり、気づいたり、試したりしながら、自分で知識や技能を獲得する授業ができる先生をめざします。
音楽の授業は楽しければいいの?
これからの学校に求められる音楽科の教員
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう「音楽って楽しい!」と気づける授業ができる先生になろう!
音楽の授業が「つまらない」と感じる原因は学校で音楽を指導する際、着目したい4つのポイントがあります。それは音楽の「形式的側面」「技能的側面」「内容的側面」「文化的側面」です。形式的側面とは、旋律やリズムなど音楽を形作る諸要素、いわば音楽の理論で、技能的側面とは、音楽を奏でたり、譜面を読んだりするテクニックです。内容的側面はその音楽を聴いた時どんな気持ちになるかという情緒的な部分、文化的側面は、その音楽の持つ風土や歴史です。もちろんすべて大切ですが、形式や技能面を教えることにこだわりすぎると、「難しい」「つまらない」と感じる生徒が出てきます。「ジャジャジャジャーン」と聴くとどんな気持ち?ベートーベンの『運命』を聴くと、なんだか差し迫った気持ちになります。どんな音やリズムがその印象を作っているのでしょう? 「ヤーレン、ソーラン」と歌うソーラン節は、北海道のニシン漁での掛け声を元に生まれた民謡で、網を引くテンポにうまくメロディが乗っています。では、ほかの民謡はどんな背景が、どのような曲調に現れているでしょうか?
こうして音楽の感じ方、音楽が持つ文化に着目した問いを投げかけると、生徒の心に「なるほど!」「へぇ~」という気づきが生まれ、感性を刺激し、新たな疑問や興味を呼ぶきっかけになります。音楽の楽しさに気づかせ、学ぶ心を育む例えば和音を教える時には、実際に聴かせて「きれい」「不安定」「おしゃれ」など感じたことを問いかけ、なぜ感じ方が違うんだろうと考えさせます。この和音は君たちの好きなアーティストがよく使っているよと、身近な例を挙げる手段も使うと「そうだったのか!」と気づかせることもできます。
そんな授業ができれば、音楽に苦手意識のある生徒の心も引き寄せることができます。「教育」とは教えるだけでなく、学ぼうとする心を育てるものです。「音楽=音の楽しさ」をもっと学びたい!と思わせる音楽の先生が増えれば、より多くの心豊かな人が育つかもしれません。


