30分のミニ講義を聴講しよう!針のない注射器の実現に向けた研究について
髪の毛1本の太さは約100マイクロメートルです。現在マイクロメートルという小さな世界で活躍する医用機器や細胞を手術するための技術が目覚ましく発展しています。講義ライブではマイクロ技術を用いた針のない注射器の実現に向けた研究をご紹介します。
針のない注射器のしくみ
「小さいもの」の扱い方
電気メスを改良しよう
針のない注射器の実現に向けた研究について
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう針なし注射も可能に! マイクロバブルの潜在能力を生かせ
注射の欠点を補う「針なし注射」注射は、薬剤を体内に直接注入するため効果が早く安定している優れた医療技術ですが、一方で、患者の負担が大きく、感染症の危険性があります。それを回避するものとして期待されているのが「針なし注射」です。針を使わずに血管に薬剤を注入するには、何らかの方法で組織に穴を開けることが必要です。そこで注目されるのが、マイクロバブルの原理を応用した技術です。電気メスの改良で微細な対象の穴あけが可能に出発点は電気メスでした。患者の背中に設置した対向電極と電気メスの間に高周波の電気を流して放電すると、メスの先端付近に電界集中が起こり高熱になります。その熱を利用して細胞を蒸発させ弾き飛ばして切開するのが電気メスです。電気メスを微細な対象で利用するには、電極を小さく細くすればよいのですが、そうすると電極が溶けたり摩耗したりという問題があります。
そこで考えられたのが、電解質溶液である培養液の中で放電によって発生するバブルを利用するというアイデアです。電極の先端にガラスコーティングで隙間を作るとバブルが一方向に真っ直ぐに出ることが発見されました。小さなバブルを次々と作り出し、それが破裂することで微細な対象でも切開することが可能になったのです。さまざまな応用技術が期待されるマイクロバブルバブルが発生、圧壊する現象を「キャビテーション」と言います。バブルは強い力を生み出します。船舶のスクリューは自ら発生するバブルで破損することがあるほどです。このように悪者扱いだったキャビテーションという現象を技術として用いることで、バブルが役立つ技術になることを示しました。
針なし気泡注射は、この技術に薬剤がバブルにまとわりつく機構を追加して実現しました。また微細なバブルは細胞に穴を開けることができ、クローン技術での利用も期待されています。電源の出力を上げてプラズマ技術と組み合わせれば、硬い植物の細胞への穴あけや金属やカーボンファイバーの加工も可能で、さまざまな応用技術の研究が進んでいるのです。先生からのメッセージ
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は英語字幕あり













































