東京海洋大学 海洋資源環境学部海洋資源エネルギー学科 教授 宮本 佳則 先生
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30分のミニ講義を聴講しよう!「超音波バイオテレメトリー」で魚を追う
陸上なら、今自分が「どこにいるのか?」をスマホなどで簡単に知ることができます。でも海の中は、電波も光もすぐに届かなくなってしまいます。そこでイルカなどが利用している「音」の出番です。音を使ってどうやって海中の位置を知るのかを解説します。
音の伝播の仕方の違いを見てみよう
超音波はいつ使われている?
発信機装着カツオ!?
「超音波バイオテレメトリー」で魚を追う
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう「超音波バイオテレメトリー」で、音を使って魚を追え!
海の中では音波しか使えない陸上の動物の行動を把握するためには、GPS発信器を取りつけるなど、さまざまな方法が考えられます。しかし、海中の生物を追うには、方法が限られます。水中では電波が届かないので、GPSなどが使用できません。目視という方法もありますが、海上の光は水深30mくらいまでしか届きません。クジラやイルカが超音波を出してえさや障害物の位置を把握しているように、海洋生物の行動を知るには、「音波」が適しているのです。漁船で使用している魚群探知機も、超音波を発信してその反射波を受信することで、魚の群れの位置を把握しています。バイオロギングとバイオテレメトリー魚の動きをとらえるには、ほかにも方法があります。一つは、魚を捕まえてセンサーを取りつけて放ち、あとからそれを回収して行動を解析するというものです。「バイオロギング」と呼ばれるこの方法は、かなり多様な情報を取得できますが、回収のためにはその魚をもう一度捕まえる必要があります。
もう一つは、同様に魚にセンサーを取りつけ、そこから超音波でデータを発信させる「バイオテレメトリー」という方法です。バイオテレメトリーでは、装置を回収する必要がなく、リアルタイムで動きを追うことができるという利点があります。行動を把握することで、魚の生態の解明や、魚の資源量の測定などにつながるものとして期待されています。バイオテレメトリーの限界と可能性バイオテレメトリーでは、音波を発生させるのに大きな電力が必要なので、電池の重量が増し、多種のセンサーを載せることが難しくなります。送信できる情報が制限されてしまうのです。そのため、発信器をいかに小さくし、効率化するかが課題となっています。
バイオテレメトリーのように遠くにあるものを観測するリモートセンシングの手法は、海洋生物だけでなく、漁具などの位置を確認する方法としても使えます。漁業や資源開発が生態系にどう影響を与えるのかを知る手がかりにもなりえるのです。先生からのメッセージ
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は英語字幕あり












































